先週の土曜日は、東京工芸大学内にある、写大ギャラリーへ。
現在行われている、写大ギャラリー・コレクション,VIVO展のギャラリートークへ参加した際、細江英公氏が語られた、新作の写真集『死の灰』。
こちらは、<核>をテーマに取材した作品です。
79年のヴェスヴィオ山の大噴火により、一瞬にして消えた古代都市ポンペイ。
後に、発掘作業により発見された遺跡の中には、人間までも灰に包まれたまま発見されたのです。現在、石膏で象った人体が博物館に展示されているそうです。
その姿は、ヒロシマナガサキに核兵器を落とされたとき、一瞬にして都市と人々が破壊されたという、核の恐ろしさというものを表現しているといいます。
人間は、過去のことを忘れてしまうことが多い生き物ではないか。日々のニュースを見ていても常々感じることです。たとえばそれが、悲しい出来事、辛い出来事の場合など特に。本当、忘れたいものです。
でも、歴史として。
負の歴史としても、それを語り継がなければならないことがある。それが、核の恐ろしさであり、ユダヤ人迫害であり。特に、核兵器は日本が、最初で最後の犠牲者なのです。
それでも、核を所有している国は、あります。
核は、戦争を止めるための最後の手段として、相手国を脅しているのです。
核抑論の考え方がなくならない限り、むしろ無くそうと思わない限り、また同じ被害が及ぶ危険性はあるのではないか。とそのような恐怖さえ感じるのです。
ポンペイ,アウシュビッツ,トリニティ・サイト,ヒロシマを撮った写真集。
細江英公氏だからこそ、語れる表現なのでしょう。
7月15日に発売予定されるようです。
Sora
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# by sora_atmosphere | 2007-07-11 00:46 | 本/Books