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ブルトン詩集

ブルトン詩集_f0053506_1875178.jpg先ほどシュルレアリスムの展覧会のことを書いた時に、ブルトン詩集のことも書いたのですが、今借りているのがこの本です。アンドレ・ブルトンの著書は、『シュルレアリスム宣言』など、多く出版されているようですが、この著書は、「溶ける魚」「ナジャ」「シュルレアリスム第二宣言」「通底器」「白髪の拳銃」「狂気の愛」「シュルレアリスムと絵画」「黒いユーモア選集」「秘法17番」シャルル・フーリエに捧げるオード」などから、抜粋し一巻結にまとめられた選集です。

 「シュレアリスム第二宣言」では、インスピレーションについて書かれてあります。自動記述法や夢の記述について、心の活動によって生み出された作品は、自分の意思をはっきりつたえようとする意欲から出来る限り分離され、ブレーキのように常に作動していようと身構える責任感のどの重荷を出来る限りおろす。この自動記述法と夢の記述を訳者は重要視していて、生活が私たちに与えるさまざまな条件が、思考活動の連続性と対立するものであることはいうまでもないと語っている。芸術家が描き出す世界は架空でも、作者にはそう見えているに違いないと私も思う。また、他の著書でもシュルレアリスムに定義した言葉として、オートマティスム(自動現像)ということも出てくるけれど、芸術家が描き出す世界は架空でも、作者にはそう見えているに違いないと私も思う。

 こういう思想は理解するまでは難しいけれど、言葉は不思議で自然に零れ出ることがあることを私自身も経験しています。今は詩は書かないけれど、溢れ出るようになっていた時は、書く原動と、理解することに必死で、かなりの思想学を読んだものです。そういうことを考えさせられる一冊。

Sora


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by sora_atmosphere | 2007-11-24 18:48 | 本/Books