人気ブログランキング | 話題のタグを見る

WHITE LIGHT/BLACK RAIN

WHITE LIGHT/BLACK RAIN_f0053506_0314248.jpg













 8月15日の終戦記念日には、実はこの映画を見に行っていたのです。スティーヴン・オカザキ監督作品『ヒロシマナガサキ』。


 ドキュメンタリー映画とはシンプルなもの。物語を語ることなく、メッセージをただ伝えるだけのドキュメンタリー映画を観ていると苦痛を感じる。私はメッセージ映画には興味はありません。


 という言葉のように、ただ事実を語る人々、そして、その事実を記録した映像が、淡々と流れます。これは、何よりも訴えかける映画(メッセージ)よりも強烈に苦しい。撮る人の主観が強調された映画はやはり冷めてしまうもの。この映画の作り手の眼差しは優しくもあり、そして時にきつくもあるのです。


 何よりも、事実を突き付けられたこと。戦争の始まりの事実です。日中戦争から太平洋戦争に、日本軍がアメリカに攻撃をしかけた事実。広島、長崎の被爆者14人による証言。爆撃機エノラ・ゲイと ファットマンの映像。幾度も見たであろうキノコ雲の映像。エノラ・ゲイに機上していた飛行士の証言。原爆症。
 さまざまな映像が突き付けられる。まるで、自身が被害者のように。


 けれど、被爆者の人々は悲観的ではない。生き生きとしている発言が印象に残りました。

  これから、歴史はどのようにしてこの事実を伝えていくのだろう。いつもその課題や疑問ばかりが残る。「これからは、核戦争になる」という考え方をもう一度見直すべきではないかと思う。核兵器を落としたからといって、勝ったというのは違うと思う。何よりも、戦争が起こさないということが本望だと思うけれど。
 そう願うこと。その願いはどこに届くのだろう。誰もが感じることなのかもしれない。

Sora


人気blogランキングへ
気になった方はクリックをお願いします

by sora_atmosphere | 2007-08-21 01:11 | 映画/Cinema