カテゴリ:劇場/Play( 8 )

勅使川原三郎 ソロ

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それにしても空に期待する
聴こえて来そうな音楽を思う
過去も未来も一緒になったもの、形が形を超えたもの

朝はあるべきように朝である
あるべきようにある
形はあるべきようにある

それを知るのはすこしでもうれしくなれる為だけではない
それは生命の形がまたとない形となって現れてくる現実に直面くる事だ

それは朝から始まる
そして、それにしても、期待する

水色の皮膚が氷に溶かされる夜明け
背中を反りかえさせた者は
寒気に骨を鳴らしながらだれかを待っていた
口に入れた物は食べ物ではなく
すでに形を失った役に立たない物ばかり
自らが個体である事の限界を悟り始めた頃
青緑の光りさえ温かい

勅使川原三郎



 8年以上も前になるだろうか。友人に誘われて、初めて勅使川原三郎のコンテンポラリーダンスを見にいったのは。場所は覚えていないが、あのときの衝撃は忘れなかった。

 それから、行く機会も得られないまま月日は流れ...
 久しぶりになるという、ソロアクトを新国立劇場で見てきました。鑑賞ほやほやのルポ。

 タイトルは、「MIROKU」。詩人,思想家の稲垣足穂の自伝的詩小説「弥勒」から発想したという。京都、広隆寺の弥勒菩薩像を訪れたときに、繊細で柔軟な動きから美を感じ、この作品へと向かわせたという。

 始まりは、静かで。でも緊張感があって。静寂さと、そして無とが調和したような。オーディエンスまでも無でなくてはならないと思わされるような悟りと。

 コンテンポラリーというスタイルからか、どこか息苦しさを感じるような。閉じ込められた部屋から抜け出そうとしているような身悶え。ブルー,そして、四角い窓を連想するような明かり。孤独だけれど、何故か安らぎを感じさせるような青のライトと、不安になるようなノイズ。その全てが調和して、本当感銘する空間でした。バルコニー席の先頭から見下ろすように眺めていました。

 ダンスも素晴らしいけれど、演出が私は好きです。
 また機会があれば、無になりに訪れたいです。

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by sora_atmosphere | 2007-12-14 23:04 | 劇場/Play

日本ーフィンランドー韓国 ダンス共同プロジェクト

f0053506_20131314.jpg先週末は、横浜赤レンガ倉庫までYOKOHAMA PERFORMING ARTS COMPLEXと連動して行われた、コンテンポラリー・ダンスプログラム『Aaressa〜かたわらで〜』を鑑賞してきました。
 日本と韓国のダンサーが、2007年7月にフィンランドで行われたフェスティバルに向けて、2週間のアーティスト・イン・レジデンスに参加。その後、11月始めにフィンランドのダンサーも加わり、3人で横浜に1ヶ月間滞在し、個々にソロでその成果を発表するというもの。"日本ーフィンランドー韓国 ダンス共同制作プロジェクト"です。

 フィンランドのヴェーラ・ネヴァンリンナがカチカチ鳴らしていたのは、動物の角。その響きと着ていた洋服の音と、声とを共同させていた。日本の森下真樹は、スピーチのときに言葉がうまく話せないときのもどかしさをマイクを手に持ち、表現する。自分自身を表現しているようにも思えた。最後、韓国のイ・ソンアとの共同プログラムは(この作品のタイトルにもなっている)、それぞれ3人が個々の表現を行う。

 コンテンポラリーダンスも、これからさまざまな表現が増えてくるような兆しを感じる作品でした。日本のダンサー森下真樹のサイトには、韓国のダンサー、イ・ソンアの写真もアップされていました。可愛かったなあ。
 この後は2本のライブが残っています。今月は、4本もライブを見てしまうことになります。こんなことは本当久しぶり。たまには贅沢も。

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by sora_atmosphere | 2007-12-12 20:42 | 劇場/Play

BLUE MAN GROUP IN TOKYO

f0053506_22224811.jpg10年越しにしてこの機会が訪れた。という感じがしますが、アメリカNYから始まったエンタテインメントパフォーマンスBLUE MAN GROUPの公演が、アジア初上陸。12月1日からと始まったばかりではありますが、早速行きました。向かう先は、六本木にブルーマングループの講演のためだけに造られた、インボイス劇場。客席は、1フロア900席。最後尾まで25メートルと、どこの席からでも十分に満足出来る設計となっているようです。

 ブルーマングループが使用している中心となる楽器(オリジナル)は、主にDRUM WALLといわれ、そこに液体を垂らすことで、叩いたことにより振動で上に弾かれる。DRUM WALLの色のついたライトに照らされているので、赤や黄色に見えるのです。まず、登場しただけで、かなりオーラを発していました。存在感が凄くて、遠くからでも伝わります。このとき、かなり熱いものが込み上げてきました。
 その他に使用された楽器は、DRUMBONE,PVC,CINBALOM,BIG DRUM,AIR POLESなど。それに、演奏も加わっているのですが、音をとっているだけでもかなりの臨場感だし、意気投合したパフォーマンスは、さすが10年以上人々を惹き付けただけあり、私はかなり真剣に見入ってしまいました。

 観客一体型なので、3人のお客が犠牲になっていましたが、なぜか不思議と満足そうな表情をしてました。アンドリュー・ワイエスの絵はここで使用されているのかということも納得。日本の講演向けになっていましたが、パフォーマンス自体は変わっていないと思います。

 「AUDIO」を聴いて(1.2年前に偶然購入していたブルーマングループのデビューCD)、今度は本場NYで見たい気持ちを高めようかな。

BLUE MAN GROUP公式サイト(英語版)

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by sora_atmosphere | 2007-12-09 23:08 | 劇場/Play

シアタートラム>『HYSTERIA』

 世田谷パブリックシアターがある、キャロットタワー近くの劇場、シアタートラムで、『HYSTERIA』を鑑賞したのは、先週火曜日のこと。


 1938年、死を目前にしたフロイトのもとに、シュールレアリスムの画家ダリが訪ねる。フロイトの分析が切っ掛けで、死に至ったのだという娘も現れ、事態はハチャメチャに展開する喜劇。この2人の出会いを描いたイギリスの劇作家テリー・ジョンソンの『HYSTERIA』から着想を元に制作された。


 

 まず、なぜこの芝居を見たか。という個人的な意見から。


 演出家,白井晃の芝居を見たかったのです。前の日記でも書いたのだけれど、遊機械全自動シアターという劇団の頃から、白井さんの舞台はよく見にいっていました。出演者である、荻野目慶子もポストトークで話していたのだけれど、芝居の全てにこだわりを持っているという所もまた魅力の一つ。



 
 感動したのが、最後の佳境にさしかかるシーン。それまでは、淡々とみていたのだけれど、突然ガラリかわる。ここに舞台の"仕掛け"が登場する。
 それは、フロイトの夢。と思わせるシーン。





 と、いってしまうとまだ、公演中なので。つまりドアが伸びたり、部屋が歪んで見えたり、傾いてみえたり(?)するのです(といってしまいましたが)。




 出ている役者さんは、皆が演出家。そして、演技派。4人がセッションすると力強いものが生まれる。


 演出家曰く、この脚本に着目したのが、まず、ダリとフロイトが実際にこの時代に出会っていたという事実の興味。そして、なぜフロイトは自分が出した本の考えを曲げてしまったのかということ。フロイトは、ユダヤ人であり、またその危機に直面していた時代背景もあり、とても印象深さを感じた舞台。フロイトの『モーゼと一神教』をこれから読む予定。


 遊機械の時は、共演していた高泉敦子さんとの共同作業の舞台ばかりだったので(とはいえ、見始めるきっかけが高泉さんの"のぼるくん"なのですが)、気が付かなかったのですが、興味のある対象がナチスの時代背景が含まれるものが多い。そればかりを気になるだけかもしれませんが。
 次は、三文オペラを予定しているとのこと。

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by sora_atmosphere | 2007-02-26 01:22 | 劇場/Play

シアタートラム

 観たかった芝居のチケットが取れました。

 HYSTERIA-あるいは、ある強迫神経症の分析の断片

 イギリスの劇作家テリー・ジョンソン「Hysteria」が原作。
 
 "精神分析創始者フロイトと、シュールレアリスムの画家サルバドール・ダリが生前にあっていた"という歴史上の事実から着想を得たストーリー。内容は重そうですが、実はコメディなのです。



 何を持って惹かれたかとうのは、演出家・白井晃さんの演出した舞台を一度観たいと思ったから。遊◎機械/全自動シアターの時はよく観に行ってました。俳優でもあるので出演も勿論するのですが、なんとダリ役。これは、観ておきたい。と強く思うのでした。



 先攻優先購入をしたので、劇場3列目。一般購入より一足先に購入しました。2月が楽しみだ。

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by sora_atmosphere | 2007-01-08 23:23 | 劇場/Play

夏木マリ・印象派 vol.8>シアターコクーン

 昨日は雨と風が強い中、念願の「夏木マリ・印象派 vol.8」公演に、@Bunkamura シアターコクーンまで。

 「印象派」は、1993年から始まったパフォーマンスで、夏木マリが全演出を手掛けています。まさに、自分の好きな世界を遣りたいようにアクトする場として「印象派」はマリさんのライフワークとして存在する場です。
 
 「印象派」を始める切っ掛けになったのが、1992年にポーランドの国民的歌手"エバ・デマルチク"の詩、特にワルシャワ蜂起で戦史した若きポーランドの英雄達の詩に出会い、衝撃的な啓示を受けます。その後、13年間にわたり、日本と海外で公演を行なってきました。今回のvol.8で、最終章になります。

 藁、パン、リンゴ、砂といった日常で常に接しているものを大量に使い、そこからエネルギーや時間との戦いから、愛という行為を自分のものとして放出していくのです。

 今回は、パリの騎馬劇団から譲り受けた、ジンガロの赤い土と戯れる姿を強調していましたが、ただ、そこにいるのは童心に帰ったように無邪気に土と戯れる、夏木マリの姿が舞台で際立って見えました。

 アメージンググレースの歌詞のように、かつて見えなかったものが見えた、一つの発見から。イマジンにおける平和への願い。
 引用か、創作かによる言葉の羅列。そして、音楽、パフォーマンス。

 その全ての事柄における行為の一つ一つが、今の夏木マリの心情と、現代における出来事と重なり合って見えるのです。1時間30分の素晴らしい舞台芸術。

 やはり、夏木マリはカッコイイ!そして、最後の大胆な演出。あの人だから許されるものだろうなと思うのです。

 会場内で購入したGIBIER du MARIのCDには、斉藤ノブと夏木マリのサインが。私の宝物が、また一つ増えました。11日には、鎌倉で。15日には、山口県岩国であります。

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by sora_atmosphere | 2006-10-07 23:53 | 劇場/Play

星野道夫メモリアルプロジェクト@Miraikan>日本科学未来館

 家を出る前、激しい雷の音を耳にしながらお台場の日本科学未来館へ。
今日は星野道夫の記憶に触れる日。

星野道夫メモリアルプロジェクト 日本科学未来館

 と共に、3.4.年ほど前から星野道夫に関しての著書を読み、感動しお目にかかりたかった作家、池澤夏樹の講演。そして、10年以上も前から注目していた女優、山口智子の朗読が聞ける日でもあるので、私にとっては特別な日です。

 星野道夫のことはこちらのブログでも幾度に渡り書いているのですが(今回の未来館のことを機に)、1996年8月8日にロシア・カムチャッカ半島クリル湖畔で取材中、クマに襲われ急逝した写真家です。アラスカのフェアバンクスに家を建て、18年間写真を撮る仕事をしながら厳しい自然と共に生活していました。
 1990年には『Alaska 風のような物語』で、第15回木村伊兵衛賞を受賞しました。写真集の中では、この『Alaska』という大判の写真集はもっとも好きな一冊です。

 この、"星野道夫メモリアルプロジェクト"というタイトルなのですが、私も気になっていました。ただ単純に没後10年の節目のための企画ではなくて、2008年にアラスカの地に彼が生きた紅しとして、トーテムポールを立てることを目的としたプロジェクトでした。

 これを提案したのが、今回ストーリーテラーとしてアラスカの神話を語ったボブ・サムさんで、彼は一見すると日本人に見えますが、南東アラスカ・クリンキッド先住民族で、星野道夫の友人です。
 ボブ・サムのスピリチュアルな語り部も興味深さを感じました。

 私が星野道夫のこと(名前など全て)始めて知ったのは、このプロジェクトの実行者でもあるスイッチパブリシングが1998年に発行した「表現者」星野道夫著が発売された際に出されたポストカードを何処か(原宿辺り)で見つけ、その本を人に送るため購入したのが切っ掛けで、そこに写された誰も人が立ち寄らないような深い森の写真や、トーテムポールの写真から受けた印象が強かったのです。でもやはり何よりも言葉の素晴らしさは、まるで教訓のように語りかけてくる生きた、生の言葉でした。

 アラスカで暮らすことはとても過酷だったと思います。池澤夏樹も講演の中で語っていたように、観光地で癒しのために観る自然とは違い、アラスカの自然は人間に冷たいのです。日本では衣食住に関わることは何でも手に入り、生きるための保証があるのだと。でもアラスカではそうではない。砂漠のようにアラスカも人間を受け入れてくれるわけではないのだと思います。
 それを了承して生活しているのですから、日々が写真を撮ることと生きること、両者の格闘だったのではないかと思います。

 だから星野道夫から生まれてくる写真も言葉も、生きることの教訓ではないかということが感じられるのです。

 始めに、生前の星野道夫をインタビューした映像が流れます。今まで、写真の中で見る平面の星野道夫しか知らなかったのですが、動いて喋っているのでなんとも感動的でした。カリブーのことを話している時の少し興奮ぎみの声が印象的でした。

 今回は本当胸が熱くなる時間でいっぱいで、何でも込み上げてくるものが押さえきれずにいました。

 長くなりそうなので、続きはまた次回に。

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by sora_atmosphere | 2006-08-13 02:49 | 劇場/Play

劇団☆新感線 RS>メタルマクベス 青山劇場へ

午後になると、心地の良い気候で今日は久しぶりに気分が良い日。
今日は、待ちに待っていた劇団☆新感線RS公演、メタルマクベスに行く日です。

私は、芝居もよく見ていました。割とコアなものなのかもしれないですが、遊機械◎全自動シアター公演の常連でした。だいぶ長く見ていました。今は劇団が解散してしまって行けなくなってしまったのですが、演出家の白井晃さんは、現在はよくパルコ劇場の舞台の演出をしてます。

劇団☆新感線は定評がありますが、公演を見るのは私は始めてです。劇団公演ってなかなか行く切っ掛けがないと本当に見ないものです。今回は内野聖陽さんが出演されるということでご縁がありました。

事前に、昔のLP版のピンナップでツルツル表紙のCDが一枚買えてしまうパンフレットを購入しそれを読むと、ヘビーメタルの歴史から、かなり詳しく説明されていてました。演出家、いのうえひでのりさんの演出期待度大になっていました。

原作は、シェークスピアの"マクべス"。見に行く前は本もビデオも借りられていて、ただパンフレットの内容を参考に行くしか有りませんでした。
脚色は、宮藤官九郎。彼の作品を見るのも今回が始めてです。あまりドラマを見ないので。

前置き永し...


本題の公演。

原作であるマクベスを過去と未来とを複合して作られた内容。
過去にメタルマクベスという、伝説のヘビーメタルバンドがいて、人気が落ちて行く様と、未来のマクベス(ここではランダムスター)が、その過去のメタルマクベスに似ている(メンバーの人々が未来のランダムスターなどに)事を知る。その運命を辿るのか...

宮藤官九郎の脚色は軽いノリのイメージが有ったのですが、ヘビーメタルとマクベスをかけ合わせているせいか、かなり骨太で悲劇的。でも笑いが頻繁に散りばめられていて見易い。そして、期待していたいのうえさんの演出はカッコ良かった。映像やライトの効果をかなり使っていて、またスペシャリストなバンドメンバーもスタンバイしているのでその掛け合いのタイミングが直球的に入ってくる。私はお芝居は役者も重要だけど、何より演出が大事だと思っています。ミュージカル、ヘビメタが苦手な私でもこれは大丈夫でした。ロックティストなものは割と好きなので。そんな魂がこの公演の力になっているんだな。良かったです。
でも一つ言えば何か物足りない。あまりに綺麗にまとまり過ぎているせいか。

私は内野聖陽さんの演技にここ1年5ヶ月ほど注意して見ています。その影響で今まで全く見たことがなかった(もはや苦手だった)ミュージカル、時代劇と見てきました。ミュージカルはやっぱり肌に合わないけれど、でも大きな舞台でやる芝居はたまに見るといいです。

松たか子も舞台ではかなりいっちゃっています。新感線の舞台に出たかったせいか本当壊れてしまうぐらいパンチがきいています。森山未来もダンサーだっただけに(びっくりしましたが)ダンスを見せてくれるし。「紅の豚」の声をやっていた上条恒彦さんの演技、声渋かった。

よし、原作のマクベスも借りて見たいです。

Sora


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by sora_atmosphere | 2006-06-05 00:38 | 劇場/Play