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アンドリュー・ワイエス展を観る

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 アンドリュー・ワイエスの展覧会に行ってきました。
「創造への道程」と、副題でもていているのですが、その絵画の習作や、題材、主題との出会いや絵を描く切っ掛けのようなものを分かりやすく展示してあったので、「ワイエス」という人物像が具体的になるような展覧会だったようなものでした。

 アンドリュー・ワイエスは、アメリカのメイン州で現在も創作活動を続けている画家です。91歳を迎えているというとのこと。
 私は、ワイエスの「その先に見ている風景」というのがずっと気になっていたのですが、この具体的な内容の展覧会で改めて13年前にみた、アンドリュー・ワイエス展を振り返りました。当時から絵はよく美術館で見ていたのですが、自分の偶像と重ね合わせて見るということが多かったように思えます。なので、ワイエスがどのような画家としての人生を送っていたのか、などはあまり考えていなかったのように思いました。

 今では、メイン州にアトリエを構えていますが、故郷であるメイン州とペンシルバニア州を描いていたとあるように、生まれ育ったのは、ペンシルバニア州ということです。メイン州にある「オルソン・ハウス」を題材に、クリスティーナとアルヴァロを描いていたということですが、全ての作品は、この過ごしていた場所を描いていたということでした。このことはあまり知らなかったというのが、やはりワイエスのことはあまり知らなかったということになります。

 私が一番見たかったのは、「雪まじりの風」という作品です。風景の中にある骨組みや孤独感、何かがそこに隠れていて、物語の全ては明らかにされていないそんな冬の丘を描いたものだけれど、確かに何か見えない存在が隠されているといった感じでした。ワイエスの作品は、何かその裏に隠されているものそれを絵を見ながら感じる、考えるというのが魅力的な作品の証拠のような気がするのです。画面に描かれているものに無駄がなく、描かれているなかには必ず何か意味がある、といった印象を強く受けます。インスピレーションを大事にして、浮かんだらすぐに描くというのが強く印象づけられるのかもしれません。

Sora


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by sora_atmosphere | 2008-12-14 14:26 | 展覧会/Exhibition