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決断・命のビザ>杉原幸子監修,渡辺勝正編著

 最近、あまり本を読むことに集中出来なかった中、借りていた「決断・命のビザ」は、すぐに読み終えました。

 その中で、原爆投下について書かれています。もともと原爆投下は、日本に落とされる予定ではなく、ドイツであったのです。

 1939年。ナチス・ドイツが、核分裂エネルギーを利用して、核兵器の開発を進めているという情報がアメリカにもたらされる。それはアインシュタインの元にも寄せられる。
 アインシュタインは、ナチス・ドイツが核兵器に成功する前に、アメリカが先に開発する重要性の書面にサインをしていた。ことの重大さに気がつき、ユダヤ人科学者たちと会合をひらき、オッペンハイマーひきいる科学者集団が作られ、原爆開発が進められる。「マンハッタン計画」

 アインシュタインが作り出した、E=mc2(この2は二乗)という方式は、後に、原子を作り出すためにものに変わる。この式を用いて、ドイツの物理学者オット・ハーンとフリッツ・シュトラッスマンは、ウランより重い元素を作り出すことを見つける。

 m(グラムの質量をもつ物質に閉じ込められている)、E(エネルギーの総量)は、m(その質量)にc(光の早さ)の2乗にかけあわせたものに等しい。

 しかし、ナチ製の原爆が出来る前に、ナチス・ドイツは降状する。原爆は、ユダヤ人が、ナチス・ドイツに対し、人間扱いされないことへの報復の手段であった。日本への原爆投下は念頭にはなく、ユダヤ人たちは、「日本には原爆を落とさないように」とルーズベルト大統領に直訴したのだが、日本人嫌いの陸軍長官が委員会を作り、トルーマン大統領に勧告する。そして、原爆実験に利用された。
 もし落とせば、アメリカの国際的犯罪者になるだろうというユダヤ人の言葉をよそに...

 複雑な気持ちです。

Sora


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by sora_atmosphere | 2006-10-29 18:49 | 本/Books